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CASBEEのチェックリスト6種類!活用方法やメリットもわかりやすく解説

CASBEEEのチェックリストは、建築物の環境性能を総合的に評価したい場面で実用的な評価結果を得られるツールとして活躍します。

この記事では、CASBEEのチェックリスト6種類の紹介や活用方法について解説しますので、CASBEEの利用を検討している方は参考にしてください。

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは

CASBEEは、建築物が環境に配慮された設計や運用ができているかを客観的に判断するシステムです。

一次消費エネルギーや環境負荷の軽減などはもちろん、室内の快適性についての評価も組み込まれているため、環境だけでなく人々の暮らしをより良いものにする面でも活躍します。

CASBEEの評価方法

CASBEEの評価方法は、建築物の状態や使用目的別に用意されています。

主な評価方法は、下記のとおりです。

名称概要


CASBEE-建築
主に新築や改修建築物の環境性能を総合的に評価するシステム。建築物の環境品質、環境負荷を元に環境性能を5段階のランクで分類。延面積300平米以上の建築物が対象。


CASBEE-不動産
不動産会社や投資家、金融機関などが建築物の環境性能に基づいた市場価格を評価できるシステム。項目を不動産評価に絞り、5段階のランクで分類。1年以上の運用実績のあるオフィスや店舗、集合住宅などが対象。

CASBEE-ウェルネスオフィス
オフィスで働く人の健康や生産性向上を環境性能の面から評価するシステム。建築物の基本性能や運用管理を含めた評価を、5段階のランクで分類。

他にも、国や地方自治体が行政の改善や評価をするのに特化した「CASBEE-都市」や「CASBEE-街区」など、建築物の環境性能を意識したいシーンごとに最適な評価方法が提供されています。

CASBEEの評価ツール

CASBEEには、主に4つの評価ツールが用意されています。

名称概要
CASBEE-企画プロジェクトの初期段階で評価
CASBEE-新築設計段階での建築物を評価
CASBEE-既存完成後1年以上の運用実績を持つ既存建築物を評価
CASBEE-改修既存建築物の改修や最適化を評価

CASBEEは建築物を運用する時だけでなく、設計時の材料選定や既存建築物の改修工事、施工時の廃棄物処理等、さまざまな段階に合わせて環境性能を的確に評価できるツールとして活躍します。

CASBEEを有効活用する3つの方法

建築物の環境性能を評価できるCASBEEを、有効活用する方法について3つ解説します。

地方自治体の建築行政への応用

一部のCASBEEツールは、地方自治体が修正して使用するのを認めています。

その自治体の政策や地域制など実情に適した評価ができるため、効果的な対策が実現できるでしょう。

たとえば東京都では令和2年4月より、環境計画書の評価基準の一部にCASBEEの評価ルールを取り入れており、計画の作成や提出時にCASBEE評価の一部活用を許可しています。

不動産の付加価値向上

近年、世界的にSDGsが重要視されているため、環境に配慮された建築物の評価が非常に高まっています。

そのため、CASBEE認証を受けた建築物を所有している企業はブランドイメージが上がり、社会的評価や資産価値が向上したりする傾向です。

またCASBEEにより省エネ性能が高いと評価された建築物は、光熱費の削減が期待できるためテナントとしても人気があり、賃料の引き上げや入居率の増加などのメリットがもたらされるでしょう。

居住者の住まいの性能に対する意識向上

CASBEEのチェックリストは建築事業者だけでなく、その建築物を実際に使用する居住者や企業が評価できるものも用意されています。

使用者が自身の健康や環境保護を意識するきっかけになり、環境性能の高い建築物の普及につながるでしょう。

CASBEEの6種類のチェックリストとは

CASBEEは、建築物の使用目的や評価したい内容に適したチェックリストを複数用意しています。

その中でもよく使用される6種類を、詳しく解説します。

なお評価結果は、一般社団法人日本サステナブル建築協会が実施する「CASBEE評価認証制度」による認証結果をのぞき自己評価扱いになるため、認証以外の評価結果を第三者に提示する場合は自己評価であることを伝えましょう。

①すまいの健康チェックリスト

すまいの健康チェックリストは、現在住んでいる自宅の健康性を評価するツールです。

温かさや清潔さ、明るさなど快適な居住空間に必要な6つの項目を、リビングや寝室など8つのフロアごとに評価します。

また採点結果を全国6,000県の調査結果と照らし合わせて順位付けするため、興味や関心を惹きやすいリストと言えます。

詳細を確認したい場合は、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「住まいの健康チェックリスト パンフレット」からダウンロードが可能です。

②オフィス健康チェックリスト

オフィス健康チェックリストは、オフィスで働く人の健康の保持増進を目的としたツールです。

働きやすい環境が用意されたオフィスは、働く人の健康を守るためだけでなく知的生産性にも良い影響が期待できるため、企業の利益を上げるという点でも重要でしょう。

質問内容はポジティブ要因とネガティブ要因に分けられており、オフィスのある建築物の評価だけでなく所属するオフィスの取り組みもチェック可能です。

住まいの健康チェックリストと同様に、オフィスの健康ランキングから所属するオフィスの健康度を把握できるのも魅力です。

詳細を確認したい場合は、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「オフィスの健康チェックリスト パンフレット」からダウンロードが可能です。

③コミュニティの健康チェックリスト

コミュニティの健康チェックリストは、空気汚染や騒音など地域の安全衛生や、生活サービス施設や公共交通機関などの地域活動等、地域環境が健康に影響を及ぼす要因を評価するツールです。

質問は、「自然環境」「安全衛生環境」「交通・移動」の3つで構成されており、全国10,000人のアンケート結果から、住む地域の健康ランキングも確認できます。

詳細を確認したい場合は、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「コミュニティの健康チェックリストパンフレット」からダウンロードが可能です。

④レジリエンス住宅チェックリスト

レジリエンス住宅チェックリストは、万が一の災害に備えて、平常時の「免疫力」と災害時の「土壇場力」、災害後の「サバイバル力」、家族や地域の人々との連携力について評価するツールです。

住まいにおける災害時のリスクについて気づき、万が一に備えてもらうのが目的のツールであり、災害への備え方を知りたい方に有益なチェックリストと言えます。

チェックリストは、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「レジリエンス住宅チェックリスト」から利用できます。

⑤すまい改善チェックリスト

すまい改善チェックリストは、既存住宅を改修する際に耐震性や省エネ性、バリアフリー性などの性能がどれだけ向上するのかわかりやすく示すツールです。

改善の計画時に使用することで、性能を向上させるために必要な課題が明確になり、より的確で効果的な改修が期待できます。

質問は住まいの快適さや省エネ性、長く住み続けるための耐久性など3つの分野から用意されています。

建築事業者が顧客に対し、住まいの改善すべきポイントについてわかりやすく伝える際に便利ですが、認証を受けていない場合は自己評価であると伝えましょう。

詳細を確認したい場合は、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「すまい改善チェックリストパンフレット」からダウンロードが可能です。

⑥高齢期住まいチェックリスト

高齢期住まいチェックリストは、年を重ねても自宅で自立した生活を送れるよう、住まいの適切な改善を促すのが目的です。

自身の置かれた環境を客観的に気づけるのはもちろん、家族と共に質問に答えることで周囲の意識も高まり、ケガや事故を未然に防げるでしょう。

チェックリストは、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「高齢期住まいチェックリスト」から利用が可能です。

CASBEE評価認証のメリット・デメリット

CASBEEのツールは住まいの健康度を気軽に自己評価できますが、正式な評価として広告等に使用できません。

広告に使用する際には、一般社団法人日本サステナブル建築協会の「CASBEE評価認定制度」で認定を受ける必要があります。

ここでは、CASBEE評価認定制度を受けるメリットとデメリットについて解説します。

メリット

認定を受ける最大のメリットは、広告などでCASBEEの名称を使用できる点です。

CASBEE認証は建築物の環境性能をわかりやすくアピールできるため、建築物の施工や管理、販売などを行う際の強みになるでしょう。

デメリット

認定を受けるデメリットは、費用や手間がかかる点です。

CASBEE認証の基準に適した建築物を施工する際には、高性能の資材を使うための費用や設計費用がかかったり、データ収集の手間が必要になったりする可能性があります。

CASBEEの認証を受けなくてもチェックツールとしての利用は可能ですので、メリットとコストのバランスを考慮して判断しましょう。

まとめ

CASBEEのチェックリストは、住宅の環境性能を評価できる有益なツールです。

結果はグラフなどでわかりやすく提示されるため、建築事業者や自治体だけでなく、実際に建築物で過ごす住居者や企業が自己評価する際にお勧めです。

住まいやオフィスの快適さや、建築物の改善の必要性を確認するのに活躍するでしょう。

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